寺院散策


春岳院

 真言宗・如意山

 

大納言豊臣秀長の位牌菩提寺。もと東光院といい秀長の位牌と大納言塚の管理に当たっていましたが、豊臣家滅亡後、秀長の法名「大光院殿前亜相春岳紹栄大居士」にちなんで東光院を春岳院に改め、秀長の位牌菩提所として今日にいたります。

 

「豊臣秀長画像」(市指定文化財)と「箱本十三町御朱印箱及同文書(箱本制度の史料文献)」(県指定文化財)が残さています。4月には大納言まつりが斎行されます。


住所 〒639-1157 奈良県大和郡山市新中町2
 ℡ 0743-53-3033



永慶寺

 黄檗宗・龍華山

 

1705年(宝永2年)、柳澤吉保が甲斐の国に創建した同寺を、その子柳澤吉里が甲府から国替えの際、享保9年(1724)当地に移築した寺院です。歴代郡山城主柳澤家の菩提寺となっています。

 

市指定文化財の山門は旧郡山城城門を移築したものといわれています。

 

住所 〒639-1019 奈良県大和郡山市永慶寺町5-76
 ℡ 0743-52-2909



洞泉寺

 浄土宗・霞溪山

洞泉寺は、もとは三河国挙母郡(みかわのくにころもぐん:現在の愛知県豊田市)にありましたが、1581年(天正9年)僧宝誉によって大和国長安寺村に移され、さらに豊臣秀長が城主だった1585年に現在地に移されました。

本尊は鎌倉時代の阿弥陀三尊立像で国指定重要文化財。一説に快慶作と伝わります。また、境内には、光明皇后が難病に苦しむ人たちのために作らせたと伝わる「垢かき地蔵」があります。

 

住所 〒639-1144 奈良県大和郡山市洞泉寺町15-1
 ℡ 0743-52-2893



光慶寺

 浄土真宗本願寺派・瑞厳山


比叡山の皇慶阿闍梨が、1028年(長元元年)、山城国久世郡岩田村に草創、その後、平康頼の孫千代寿が出家して光慶と号し岩田村光慶寺の住職になりました。後に光慶は蓮如上人に帰依し、天台宗を改めて真宗寺院となりました。

1588年(天正16年)、今の良玄禅寺の地(大和郡山市茶町)に光慶寺を創立、1617年(元和3年)、現在地に移転したものの1680年(延宝8年)に焼失。現本堂はその後の建造で、市内の真宗本堂の代表的建築です。

 

住所 〒639-1155 奈良県大和郡山市今井町35
 ℡ 0743-52-3229



額安寺

 真言律宗・熊凝山

 

聖徳太子創建の熊凝精舎の故地に、額田部氏出身の道慈律師が建立したとされます。宝筐印塔は県指定文化財。

 

住所 〒639-1036 奈良県大和郡山市額田部寺町36
 ℡ 0743-59-1128



松尾寺 

 真言宗醍醐派 松尾山・補陀洛山


開基は舎人親王(とねりしんのう)と伝わり、「日本最古の厄除け寺」と称されます。本堂は国指定の重要文化財。本尊は木造千手観音立像(鎌倉期)で、厄除観音と呼ばれます(毎年11月3日のみ開扉の秘仏)。また、木造大黒天立像(j鎌倉期)は非常に厳しい表情を持ち、日本三大黒のひとつとされています。

 

住所 〒639-1057 奈良県大和郡山市山田町683
 ℡ 0743-53-5023



矢田寺

 高野山真言宗・矢田山 金剛山寺

 

正式名称は金剛山寺。676年(天武5年)、天武天皇の勅願によって智通上人が開きました。その後の弘仁年間(810年~824年)に満米上人により地蔵菩薩が安置され、以降、地蔵信仰が中心の寺院となりました。

 

境内アジサイ園には約10,000株のアジサイが植えられ、「あじさい寺」の別名もあります。

 

住所 〒639-1058 大和郡山市矢田町3506

 ℡ 0743-53-1445

 



東明寺

 高野山真言宗・鍋蔵山

 

694年(持統天皇朱鳥8年)、舎人親王の創建と伝わります。本尊は平安時代の作と伝わる木造薬師如来像で重要文化財。また、木造吉祥天像、木造地蔵菩薩像、木造毘沙門天像のいずれも重要文化財となっています。紅葉の時期には屈指の美しさを誇る山寺です。

住所 〒639-1058 奈良県大和郡山市矢田町2230
  0743-52-7320


発志禅院

 黄檗宗・恵日山

 

釈迦如来を本尊とします。郡山城主本多忠常が1709年(宝永6年)4月14日)に没し、その菩提を弔うため、嫡嗣本多忠直が王龍寺(奈良市二名町)の住職古篆(こてん)に開山させたのが当院です。本多忠常は、徳川四天王と呼ばれ家康に仕えた本多忠勝に連なる子孫です。

 

住所 〒639-1052 奈良県大和郡山市外川町128
 ℡ 0743-53-5701



浄福寺

 浄土宗・智光山

 

阿弥陀如来を本尊とし、1592年(文禄元年)、順玄の開基と伝わります。現在の白土町は室町期までは箕田と呼ばれ、同地は興正菩薩叡尊の生誕地と伝わります。

 

叡尊(えいそん または えいぞん)

1201年(建仁元年)~1290年(正応3年)。没後の諡号は興正菩薩(こうしょうぼさつ)。鎌倉時代中期に活動した僧で、衰退していた南都西大寺を再興したことで知られます。西大寺を本山とする真言律宗は、空海を衆祖とし叡尊を派祖とします。大和国添上郡箕田里(現在の大和郡山市白土町)で誕生しました。

 

住所 〒639-1112 奈良県大和郡山市白土町558-5

 ℡ 0743-59-0363